熱焼却で発生する温水で経費削減!
焼却炉兼温水ボイラー
ミヤビL+WIDE型は、焼却室のまわりを水で囲った水冷式です。
炉体を守る冷却水は、焼却することで加熱、沸騰し蒸発します。
その蒸発量は
1時間当たりお風呂1杯分(約200リットル)になります。
これは、45℃のお湯が取れればよいと考えると
1時間にお風呂18杯分(約3600リットル)のお湯が取れる焼却炉兼温水ボイラー
であるということです。その豊富に発生する温水を、暖房、給湯等の様々な用途にご利用ください。
L+WIDE型SP仕様 | L+WIDE型 | L+mini型 | |
---|---|---|---|
最大出力(最大焼却時) Kcal/h | 250,000 | 125,000 | 75,000 |
蒸発量(最大焼却時) L/h | 400 | 200 | 150 |
給水能力80℃(最大焼却時) L/h | 3,000 | 1,500 | 1,125 |
灯油を使用したボイラーに 換算した熱量消費量 L/h | 30 | 15 | 9 |
1時間最大燃焼したときの 灯油代削減費 L=90円として | 2,700円 | 1,350円 | 810円 |
1日8時間最大燃焼したときの 灯油代削減費 L=90円として | 21,600円 | 12,960円 | 6,480円 |
最近の灯油等の燃料費の高騰で、思わぬコスト負担を強いられているお客様もいらっしゃると思います。
焼却のみでなく、温水ボイラーとしても1台2役でご使用いただけます。
また、飲料等にご使用になる場合は、熱交換器も付属できます。
とてもシンプルな構造で、焼却炉が燃えているときであれば水道の水が一瞬でお湯になって出てきます。
経費削減案
削減案① 既存の蒸気または温水ボイラーへ温水を供給する
貴社の既存のボイラーで使用する(すなわち温める)水を焼却炉によって温めた水を提供するようにします。
それにより、
既存ボイラーの燃費を向上させ、燃料費を削減します。
この方法は、すでにボイラーを使用されている方の場合、以下の理由で最も簡単でおすすめできる経費削減方法です。
- 1:追加の配管の設備が最小で済み、コストがあまりかかりません。
- 2:焼却炉を通った水(温水)を既存ボイラーに供給するだけなので、余計な操作、管理を必要とせず、システムとして非常にシンプルです。
- 3:焼却を行えば、必ず大なり小なり経費が削減されます。しかも焼却量が多く、焼却時間が長くなればなるほど、その経費削減は増大します。
削減案② 貯水タンクに温水をためて利用する
焼却炉で温められた温水を、別据えの貯湯タンクにためて、そこから各熱利用源(暖房、給湯等)へ送ります。
この方法は、以下のような長所と課題点を持っています。
- 1:貯湯タンクに温水をためるので、熱利用源で温水の利用時間及び頻度が不規則でも、使用するときにいつでも使用できます。
- 2:温水の利用量が大量な場合、貯湯タンクの容量を見合っただけ大きくすることで、余裕を持って使用することが出来ます。
- 点1:貯湯タンクを設置するコストがかかります。
- 点2:既存の温水ボイラーと併用でない場合、焼却炉が燃焼していないと、貯湯タンク分の蓄えられた温水しか使用できません。
ご要望に合わせた様々なご提案ができると思いますので、ぜひお気軽にお聞かせ下さい。
熱交換器を使った温水利用の事例
例1:ステンレスやチタンのコイルを、焼却炉の温水の中に埋没させています。このコイルの中を水道水が通ることで、きれいな温水が取れます。
チタンのコイルをL+WIDE型SP仕様に装備し、お風呂等に利用しています。
例2:こちらの製材工場様では、製材過程から出る端材の焼却を行っており、それにより発生する温水、蒸気(無圧の湯気)を3パターンで利用しています。
- 炉の冷却水そのものを温水として貯湯タンクに回収し、材木の乾燥に利用
- 炉の冷却水が沸騰して排出する湯気を木材の乾燥の調節に利用
- 熱交換器を用いてきれいなお湯を取り、手洗い等の生活利用
例3:比較的安価な市販のステンレスのフレキパイプを使用した熱交換器です。お風呂等に利用しています。
例4:動植物園の熱帯魚の展示池の温水を作る燃料代の削減を担っています。
焼却炉で発生する温水と池の水を、プレート式熱交換器で熱交換させ温めます。
その加温された水は、既存のボイラーに向かい再加温されます。
それにより既存ボイラーの燃料代の削減に貢献しています。
例5:チタンのコイルをL+WIDE型SP仕様に装備しています。
工場から出る1日300個近くになるポリエチレンの梱包袋を焼却し、工場で使用する温水を作っています。
焼却炉で温めた温水そのものを利用した事例
例1:木工所様でお使いいただいているL+WIDE型の簡易タイプの温水ボイラーです。
炉で温められた温水を、敷地内にある数箇所の工場内に配管で周回させています。
工場内の所々にトラックのラジエーターを設置し、その後ろから送風機で温風を取り出します。
この暖房方法は、こちらの専務様が独自でプロデュースなさったもので、とても上手に廃熱利用をされていると思います。
この炉は、約150,000kcal/hの最大出力があるボイラーと同様の能力ですので、ひと冬で100万円以上の燃料代削減も可能だと思います。
例2:しいたけの原木栽培を行っている業者様でお使いいただいている温水ボイラーです。
炉の焼却熱で温められた温水が、原木栽培を行っている温室中にはりめぐらされた配管を循環しています。
その配管からの放熱により、冬期、温室を20℃前後に保つ役割を担っています。
しかも熱源は自社内で不要になった原木100%ですので、廃棄物から熱エネルギーを回収する「サーマルリサイクル」を、最も理想的に実現した、「バイオマスボイラー」として活躍しています。
例3:煙突の一部を水冷二重構造とし、簡易な温水発生器として手洗い等の生活利用をしています。
焼却の排ガスそのものを利用した事例
例1:焼却して出る排ガスをそのままロータリーキルンへ導いて、リサイクル原料の乾燥に利用しています。